イギリスでは古代からスポーツに賭けるという文化があり、王侯貴族の間で楽しまれていました。こうした文化が一般の人々に浸透し、現在のブックメーカーの基礎となったのが、1875年にロンドン北東部のニューマーケット競馬場でオグデンという人が始めたレースへの賭けの請け負いです。
当初は競馬の歴史に相応しくないとして批判を浴び、一時は法的に禁止されましたが、それでも非公式のブックメーカーが次々と登場し、参加者もどんどん増えていきました。
そこで、1963年にイギリス議会は賭博や宝くじに関する法律を制定し、政府の定める厳しい条件を満たした企業は胴元になっても良いというルールを作りました。これにより、ブックメーカーはイギリス政府の公認を得ることになったのです。
政府の公認を得たことで大衆文化としてより広く認知されるようになり、競馬だけであった賭けの対象がプロスポーツや大学スポーツに広がり、選挙結果やクリスマスの天気など様々な出来事が賭けの対象になっていったのです。